2014.09.06/08 大雪山 登山
今年手に入れたテントを持って、北海道の大雪山に行く。
成田~新千歳がLCCで往復14000円ととてもいい時代になった。しかし熊スプレーやガスバーナーのガスは機内に持ち込めないので現地で調達する必要があります。
大雪山へ行く道の途中にモンベルがあったのでそこで購入可能です。
モンベル 大雪ひがしかわ店
今回の大雪山登山のテーマは「北海道の自然をのんびり満喫する」です。
なので頑張って縦走する、とか、長い道のりを歩く、とかそういうのは一切ありません。ロープウェイも使っちゃいます!
裏旭キャンプ指定地にテントを張って、あとは気分と天気次第でのんびり自由に行動します。
新千歳からレンタカーでのんびりと大雪山の麓の駐車場へ。
大雪山旭岳ロープウェイの駐車場は有料です(1日500円)。すぐ横の公営駐車場は無料なので、もちろんそっちにとめて翌朝の出発に備えて、この日は車中泊。
左奥がロープウェイの建物です。売店やトイレなどがあります。
翌朝、午前6:15のロープウェイで上に行きます。
しかし風速14m...。
ロープウェイの費用は往復2900円(三日間有効)です。運行時間は季節によって違うので、大雪山旭岳ロープウェイの公式サイトでご確認ください。
10分ほどで姿見駅(標高1610m)に到着。北海道最高峰の旭岳山頂(2290m)までは680m登ればいいだけです。さすがロープウェイ!すごく楽です(笑)
ロープウェイを降りたところに入林届(入山届)の記帳台があるので記帳してから入山!
しかしガス全開(笑) 看板が嫌味にしか見えません。。。
9月上旬なのでまだ高山植物は少しは残っていましたが、大雪山はもうすっかり秋でした。
ゴーゴーとジェット機のエンジン音のような凄い音を出してガスが出続けています。ふんわりと硫黄のにおいがします。
下の駐車場で横に止めてたお父さんと話をして、なんとなく一緒に登ることに。浜松からフェリーできて3週間ほど北海道の山を渡り歩くとのこと。羨ましいなぁ。
登るにつれて風がドンドン強まって、ガスがドンドン濃くなっていきます。眺望0!
9合目を過ぎたあたりから風の強さがMAXに!
金庫岩あたりで呼吸ができないほどの猛烈な風に吹かれ、お父さんが飛ばされないようにふんわりサポートしながら頑張って進みます。
ロープウェイを降りてから2時間ほどで旭岳山頂に到着!北海道最高峰をGETしました!ってガスが濃すぎるし、風も猛烈だし、横殴りの雨も降りだすし、完全に旭岳に拒絶されてる気がします(笑)
お父さんに写真を撮ってもらったら、すぐにテントを張る裏旭キャンプ指定地に向かいます。
ロープウェイを使うとものすごく簡単に登れます。コンディションが良ければ初心者の方でも十分登れる山です。
深いガスで視界がほとんどないなか、なんとか裏旭キャンプ指定地までたどり着きテントを設営。
お父さんはもうちょっと先まで行ってみる!と言って一人で先へ進むも、2時間ほどでコンディションが悪過ぎて帰ってきました。
お父さんは今日はひとまず下に降りて、明日再度登ってくるとのこと。
山頂まで送りますと言うも固辞されたので、また会うことを約束して別れる。
この日は終日猛烈な風と雨で、結局テントの外には一切出られず。テントの中で持ってきた本をひたすら読んで過ごしました。まぁそれも悪くない!こんな日もあるよね。
しかし大雪山で会おうと約束していた北海道在住のInstagram仲間とは会えずじまいでした。残念。
明日は晴れるといいなぁ... お父さん大丈夫だったかなぁ...
夜のテント内の気温は7℃前後でした。
↑翌朝。
って、まったく昨日と変わってない(笑)!
でも風と雨がやんだので、とりあえず北海道第2位の高さを誇る北鎮岳(ほくちんだけ 標高2244m)を目指します。
森林限界を超えているので草しか生えていませんが、その草も黄色や赤に色づいて素敵です。日本の紅葉は大雪山から始まるらしい。
歩きだして10分ほどで、うっすらと太陽が見えてきました。このまま晴れろー!!
光に照らされたガスの中は、それはそれで幻想的で素敵な感じ。
ガス晴れたーーー!!!そして向こうに山きたーーーーー!
あれはトムラウシ山か!!!っと興奮したけど、地図を見たらトムラウシ山の方向は全然逆で、あれは白雲岳でした(笑)
昨日・今朝の天気がうそのように一気に晴れて行きます。
振り向くと昨日はガスの中だった旭岳も見えます。旭岳には夕方登って夕焼け空をゲットしに行きます。旭岳よ、待っててね。
ガスと強烈な朝日で、濡れた植物や岩が光り輝いています。Awesome!!!
中岳分岐を過ぎたあたりから見た北鎮岳。すげーキレイ!「ほくちんだけ」って、ちょっと変な名前だよね、ぷぷぷ。と思ってたけど、けっこうかっこいい山だった(笑)。
御鉢平。有毒温泉は立ち入り禁止です。
比布岳(ぴっぷだけ)。山肌が紅葉が始まっていて、緑との組み合わせが素敵です。
のんびりと北鎮岳に到着!これで北海道の2トップを登りました。
北鎮岳の山頂から御鉢平を望む。
ガスが出始めてきてますが、そのガスが出来ては消えて行くのを見ていると飽きることはなく、一人でのんびりと景色を堪能しました。
白いニョキニョキした植物。これはなんだろうか。
山肌の紅葉が本当にきれいです。
つい前日まで東京は夏だったのに、ここはすっかり秋です。
温泉があるということで3日ぶりのお風呂に入りに中岳温泉に。途中で会った札幌の男性と一緒に話をしながらのんびりと向かうと、ついに発見!中央下の温泉(川)に人が入っています。
「地元の方ですか?」「札幌です」「じゃぁ地元ですね」って言っていたけど、200kmも離れてたら地元じゃないのか(笑)
川と温泉が合体したこれぞ本当の天然露天温泉!スコップもあり自分で自作も可能です。
事前に北海道のInstagram仲間に聞いたら足湯って言っていたけど...
秒速で全裸になって入りました(笑)
この写真と全裸全開の写真をそこにいた大学生風の若者に撮ってもらいました。さすがに全裸全開の写真は自粛(笑)
木曜日の夜にお風呂に入って以来(この日は日曜日)なので、最高すぎます!
でも硫黄臭がすごいので、この後ずっと僕の体から硫黄臭がしていました。。。(笑)
温泉を満喫して、札幌の男性と別れ、テントに戻っていたら青い集団が!何かと思ったら北海道警の山岳パトロールの方々でした。
記念に一枚撮って頂きました。なんか僕も似たような格好だから、偽物隊員みたいだな(笑)
のんびりとテント場に。遠くからでもモンベルの黄色いテントが目立つ。旭岳はまたまた雲の中(右側)。
滞在中はあの雪渓の溶けた水を水場としました。(要煮沸orろ過)
少し休憩し、夕焼け空をゲットしに旭岳にGO!昨日は眺望0だったので今日こそ眺望があるといいなぁ...
裏旭キャンプ指定地から旭岳へと登る道は直登なので、かなり急で足場もザレってて苦労しました。鳳凰三山の地蔵岳の最後の坂を思い出しました。
旭岳まで登った来たら、またガス&雨(笑) 旭岳、拒むねぇ~。そんなに俺のことが嫌いなのかな。
ずぶ濡れになってテント場まで戻る。最終日の明日こそは良い景色に期待!
昨日一緒に登ったお父さんはけっきょく現れず。あの強風の中、無事に帰れただろうか。。。何十年も前から色々な山に登っているお父さんだから大丈夫だとは思うけど。。。
最終日、3日目。4時に人の足音で目が覚めて外を見ると最高の空!!!
あわてて支度をして、テントを飛び出します!
と、すぐにまたガス(笑)!じらすねぇ~。
旭岳は帰りに登るから、北海岳を目指します。
ガスが晴れると信じて進んでいると、ちょっとずつ明るくなってきます。
こいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこいこい!!!!
きたーーーーーーーーーーー!
最高です。Awesomeです!
ブロッケン現象までくるー!初ブロッケン現象ゲット!
この旅のベストショット。
ガスが猛烈な勢いで流れて行くので、めまぐるしく景色が変わります。
北海岳が見えてきました。
北海岳で朝ごはんを食べながら、ガスが切れるのを待ちます。
ガスの切れ間から雲海。
朝日に照らされ本当にきれいな色です。左下はわたくし。
至近距離で虹まで出ました。
この後はガスが濃くなってきたので、テント場に戻りました。
3日間もお世話になったテント場を去る時が来ました。
テントを畳んで、ザックに詰め込んで、最後の最後に旭岳からの絶景をゲットしに行きます!
って、3度目もガスーーーーー(笑) 旭岳、拒むねぇ~(笑) また来いって言っているのかな。
30分ほど待つもダメそうなので下山開始。
下まで降りてくるとガスは晴れました。平日月曜日なのに、ガンガン人が登ってきます。
下まで降りてきました。結局最後まで旭岳は隠れたままでした。
と思ったら、一瞬だけ全景が!
この後すぐにまたガスの中に隠れてしまいました。
ロープウェイで下に降りると、出発した時と同じように私のレンタカーの横にお父さんの車が停まっていた!
まさかあれから下山してないの?ってすっごく怖くなった。うそでしょ。。。
って思ったら、私のレンタカーのワイパーに何かが挟まってるぞ。
見るとお父さんからのメモで、昨日は登らず今朝違うルートで登ると書いてあった。本当にホッとしました(笑)
ペンを持っていなかったので、代わりに名刺をお父さんの車のワイパーに挟んでおいたら、後で温泉につかるお父さんの写真付きでメールがきました(笑) また素敵な出会いがあった山旅でした。
初めての北海道の山でしたが、高さはなくても緯度が高いので、少しずつ色々なことが本州とは違って、とても楽しい山行でした。
ロープウェイを使う今回のルートでしたら、難易度は全然高くありません。子供連れやご高齢のご夫婦も登っていました。
一番心配していた熊ですが、一回も出会いことはありませんでした。大雪山あたりは人が多いので大丈夫との話です。
予想に反して、クマよけスプレーを携帯していた人はいませんでした。ベル(鈴)は全員してました。でもトムラウシ山とかに縦走するのでしたらクマよけスプレーは必須だと思われます。
北海道の湧き水には「エキノコックス」という寄生虫がいるので、要煮沸orろ過です。