行こう行こうと言っておきながら、なかなか行けなかった木曽駒ヶ岳にやっと行ってきました。
厳冬期の木曽駒ヶ岳には2016年の元旦にきましたが、その時は雪深い&寒すぎて登れなかったので、今回2度目の挑戦となりました。
寒気が来ているので気温がやばそうだなぁ、なんて下界ではのんきに言っていたのですが。。。
上記はざっくりとしたルートです。詳細な地図は下記の地図のご購入をお願いいたします。
地図:山と高原地図 木曽駒・空木岳 2016 (登山地図 | マップル)
この季節の始発のバスが8:15なので、8時前に菅の台バスセンターに到着。案の定、かなり空いていました。
マイカー規制のため、この先はバスとロープウェイです。
菅の台バスセンターの駐車場の場所をGoogleMAPで確認する
切符売り場はしまっていたので、行きのバス代(820円)はバスを降りるときに、ロープウェイと帰りのバスの切符はロープウェイ乗り場で買いました。
バスは結構空いていて乗客は20人ほどでした。
バスとロープウェイで楽々高度を稼いで行きます。始発のバス&ロープウェイに乗車。
ロープウェイをおりた千畳敷駅の温度計はマイナス12.5度!!
完全に寒い!
遠くに南アルプスと、その向こうに富士山が見えます。
ぽこっと頭を出しているのが富士山です。
千畳敷駅をおりたら装備を整えて出発!最初からアイゼンをつけていきます。
服装は、
厚手のインナー、厚手のフリース、防風のソフトシェル、薄手のダウンベスト、ハードシェル。
それに帽子と、帽子の中に防風の薄いキャップまたは耳あて、ネックウォーマー。
下は、厚手の股引とズボンと、アルパインパンツ。
と総力戦です!
体調を崩しているメンバーも多く、今回はY嬢と二人。皆様もご自愛ください。
一番最初の猛者がすでにかなり登っています。先頭はものすごい大変だと思うので、感謝と尊敬の念しかありません!
真ん中あたりの黒い点が先頭の方です。
僕らも遅ればせながら、出陣!って、怖い看板がある。。。
「あ、ちょっと待って写真撮る。」って言って、雪ズボズボゾーンを下りながら振り返ろうとしたら、思いっきりアイゼンがズボンに引っかかり、ズボンが破れました。。。
比較的新しいいいズボンなのに。。。無念。
僕らは5番手。先頭の人がつけてくれたトレースを行きます。ありがとうございます。
それでもズッボズボで結構辛い。
完全な快晴。青空というより、藍色というか濃紺というか、普段の生活では見えない空の色でした。
ヒーヒー言いながら登って行きます。
登れば登るほど傾斜が増します。登りきった乗越浄土の直前から下を見るとこんな感じ。
ズボズボでピッケルも効かず、本当に登りづらかったです。
1時間以上かかってやっと乗越浄土に到着。登りきった!と喜ぶのもつかの間、風がビュンビュンで寒すぎる!!!
山小屋の陰に隠れて気温を測ったらマイナス18度なり。もうマジで寒い!
風速計で風速を測ろうとしたら、あまりの寒さで電池が飛んで測れませんでした。
僕の感覚値で5m〜10mくらいでした。寒いというか痛い!
この気温になると、スマホもコンデジも風速計も全部電池が飛びました。
かろうじて私の相棒 Nikon D7100
は無事でした。さすがNikon!
地面はカッチカチ。
振り向くと宝剣岳。
せっせと中岳を登る。
夏は余裕すぎると思ったけど、この寒さだと辛い!
中岳を登ると木曽駒ヶ岳が見えます。なんとかあそこまで行くぞ!
体の軽いY嬢はアイゼンの刺さりが浅く苦戦していました。
雪がカチカチに凍り付いて半分アイスバーン状態でした。
やっと木曽駒ヶ岳の山頂が見えた。
でも山頂付近は風がとんでもなく吹いていて、本当にやばかった!
感覚値で常に10mくらい吹いていました。
三脚なんてとてもじゃないけど出したくないので、数枚Y嬢の登頂写真をとったら逃げるように下山しました。
1秒でも早く風がない所に逃げたかったです。本当に半端なかった!
山頂には30秒ほどしかいなかったと思います。
山頂の気温はマイナス21.5度!!!!
その上10mくらいの風が吹き続けていて、僕の人生で一番寒かったです。
この愛用の温度計はこちら。
雪山に行く時など、あると気温をちゃんと知ることができて面白いですよ!
逃げるように下山開始ー!とんでもなく寒くて、頬とか鼻とか、肌の少し露出している部分は痛くてやばかったです。
僕の鼻は撮影のたびにカメラに触れるので、しもやけみたくなってしまいました。
目出し帽を装着した方がよかったな、という反省。
風がないところは天国のようでした(笑)
写真では伝わりきらないのですが、すごい空が綺麗でした。
とんでもなく寒かったですが、景色はとんでもなく素晴らしかったです。
あの寒さに耐えた人へのご褒美ですね。
中岳付近でもぐらがカチカチで死んでいました。どうして外に出てきちゃったの!?
かわいそうなので雪に埋めてあげました。
中岳をすぎると一気にガスが出て、いきなりホワイトアウト!さっきまで快晴だったのに!
雪山の天候の変わりやすさと、ホワイトアウト、本当に恐ろしいと改めて思いました。
千畳敷駅に戻ってきた時にはこんな天気になっていました。天気の移り変わりがすごすぎる!
マイナス20度級の山に行ってわかったことは、
・目出し帽は必須(帽子は一重だと耳が死にます。耳あてや防風インナーは必須)
・防風素材命(気温よりも風が猛威)
・サングラスは曇るのでゴーグルの方がいい。
当然水系は水筒に入れなければ凍りつきますし、息で濡れるネックウォーマーも凍りました。
ま、基本全部凍ります(笑)
雪山に行く方は、必ず山岳保険に入ってから行ってください。僕らの隊では全員入っています。僕らはjroが多いです。
まだの方はぜひHPを見てみてください。
この時期の木曽駒ヶ岳は雪山初心者の方が行くにはハードすぎるので、やめた方がいいと思います。いやはや、本当に寒かったです。
(でも本当に素晴らしかった!)